2011年9月26日月曜日

レム・コールハース『Project Japan』出版記念イベント開催


「メタボリズムの未来都市展」(森美術館)シンポジウム出席のため、
オランダの建築家レム・コールハース氏が来日しました。


『Project Japan』を刊行したコールハース氏を東京大学にもお招きし、
出版記念イベントとして公開討議を開催しました。




日時:2011年9月17日(土)16:00〜18:00
場所:東京大学工学部1号館15号講義室
ゲスト:レム・コールハース、伊東豊雄、八束はじめ、藤原徹平、重松象平ほか
協力:東京大学隈研吾研究室・千葉学研究室




会場の15号講義室は立ち見の方も含め、大勢の聴講者で溢れかえりました。
(混雑のため入場をお断りせざるを得なかった皆様には、申し訳ございません。)


まずは、コールハース氏より『Project Japan』についてプレゼンテーション。
豊富な図版資料と共に、メタボリズムの歴史的背景を論じて頂きました。




続いて公開討議。
司会は藤原徹平氏。

伊東豊雄氏。
メタボリズムの運動が起こった当時の状況を、実体験を元にコメント。

『メタボリズム・ネクサス』を今年4月に刊行した八束はじめ氏。
八束氏の『メタボリズム・ネクサス』とコールハース氏の『Project Japan』は、
メタボリズムに対しての一つの解釈をそれぞれの視点から提示したものであって、
メタボリズムの正史を編纂したものではない、とのお話。




山本理顕氏。
巨大なインフラとそれに付随する建築、という現代日本の構図は、
実はメタボリズムの考え方(コアとカプセル)に起因するのではないか、との指摘。

貝島桃代氏。
メタボリスト・黒川紀章が選挙戦に出馬したことにちなみ、
「政治家になるつもりはありますか?」
という質問をコールハース氏に投げかけたのが印象的でした。



熱く議論するレム・コールハース氏。
目付きが鋭い。



太田佳代子氏に通訳をして頂きました。

メタボリズムについて、海外の建築家がここまで丁寧に調査を重ね、
『Project Japan』のような大著を刊行するのはこれが初めてではないでしょうか。


世界デザイン会議(1960)を契機としてメタボリズムグループが結成され、
《東京計画1960》が1961年に発表されてから半世紀。
戦後復興の過程で日本の様々な都市像が提案された60年代・70年代の状況を、
半世紀経った現在の視点から捉え直す絶好の機会となりました。




(文:柳井良文)

「復興の職人」シンポジウム(10/1・宮城)


建築家・隈研吾がいま、問い直す復興の道。


東日本大震災からの復興に貢献している人々や、
東北が誇る伝統文化の職人たちが培ってきた復興の智恵をつむぎます。






■日時:2011年10月1日(土)14:00-17:30(13:30開場)
 (1)基調講演 隈研吾 14:00-14:45
 (2)パネル・ディスカッション
    隈研吾×「復興の職人」 15:00-17:30


■会場:宮城県登米市「伝統芸能伝承館森舞台」
   (宮城県登米市登米町寺池上町42)
■入場料:無料




*アフタートーク・パーティーあり(有料)
時間:18:00-19:30
会場:とよま観光物産センター「遠山の里」




■主催:隈研吾建築都市設計事務所、湘南遊映坐
■協力:登米市観光物産協会、とよま振興公社ほか

ソウト・デ・モウラ氏講演会/Special Lecture: Souto de Moura


本日、東京大学にてポルトガルの建築家、ソウト・デ・モウラ氏とカリーリョ・ダ・グラサ氏の講演会があります。
ソウト・デ・モウラ氏は2011年プリツカー賞受賞者です。


隈研吾教授が当講演会のモデレーターを務めます。


日時:2011年9月26日(月)15:30-18:00
会場:東京大学工学部1号館15号教室
モデレーター:隈研吾




There will be special lectures by Eduardo Souto de Moura and Carrilho da Graça today.
Eduardo Souto de Moura is the winner of the 2011 Pritzker Prize.


Date: September 26th 2011(Monday) 15:30-18:00
Venue: Lecture Room #15 of Engineering Building #1, the University of Tokyo (Hongo Campus)
Moderator: Kengo Kuma




参考(See also): 3 Lectures by Eduardo Souto de Moura and João Luís Carrilho da Graça

2011年9月18日日曜日

一山越えて


美しいビーチに目もくれず、ひたすら作業に追われるクロアチアワークショップです。
今日の昼に課題提出が終わり、残すは明日のプレゼンだけとなりました。





みんな課題に追われています
作業スペースはエアコンがないですが、湿度が低いのでそれほど不快ではありません。





それでも外に出ればこんなに美しいリゾート地だというのに、、。





先日行なわれた中間発表の様子です。





中間発表後には日本人がホスト役となってパーティーを行ないました。
ひさびさの日本食に食も進みます。





ワークショップに関連して隈さんによる公開レクチャーも行なわれました。
クロアチアの学は隈さんを始めたくさんの日本人建築家を知っています。
会場も満員です。





隈さんも美しいビーチには目もくれずひたすら仕事です。
僕たちも見習わなければなりません。


残す所あと一日、みんなの発表が楽しみです。

2011年9月16日金曜日

意見交換会


湯河原ワークッショップ2日目。
前日は全体のプレゼンの流れをみんなで考え、作業を分担して夜遅くまで今日のプレゼンのためのスケッチを書いてもらいました。



朝9時からクレアーレで作業開始。
プレゼンの流れを確認しながら、足りない所を補足していった。



ステンドグラスの破片を使って模型も作成。



3時のプレゼンに向けての練習。全員が発表するように分担し、練習を始めたが練習途中にゲストの方々がいらっしゃって練習出来なかった人も。。。すいません。



3時。斉藤栄(熱海市長)、山本一郎(湯河原温泉旅館共同組合理事長)、渡邉宗男(伊豆湯河原温泉観光協会会長)をお招きしての意見交換会を開始。



湯河原は自然に囲まれた、緑あふれる水のきれいな場所である事を地元住民に再認識してもらえるような、観光客のためではなく、地元住民のための育むポケットパークを提案した。



ゲストの方々に観光客目線ではない、地元住民のためのポケットパークという点に好評価を頂いた。
プレゼンを聞いていて楽しかったとの一番の褒め言葉も頂きました!!


意見交換会を終えてみんなで懇親会。
市長の日常生活や苦労話など普段聞けない話を聞けたり、なぜか怪談話で盛り上がったり。今回の提案を踏まえて実現するためにどう進めて行くかという話も。



芸大生、クレアーレの方との集合写真。



今回芸大の壁画研究室という建築学科とは違う分野の学生と一緒に作業をして、芸大生の作品として仕上げる集中力、こだわり抜く力などを学べました。
今度は芸大生のフィールドで、今回提案した残置提案の「もの」を実際に創るというワークショップを是非やりたいです。


田中

2011年9月15日木曜日

湯河原ワークショップ1日目


こんにちは。


9/15から17にかけて神奈川県湯河原町のまちづくりワークショップに田中と坂根が行ってきました。
湯河原町は千歳川をはさんで静岡県熱海市と接している地形の起伏に富んだ場所です。







昨年の湯河原町の地域活性化の提案に引き続き、今年は道路拡張工事によって生まれる小さな残地をポケットパークとして利用する提案を行います。


拡張が予定されている道路の様子です。







この湯河原ワークショップでは、地元にあるクレアーレというステンドグラスや陶板を製作している工房と東京藝術大学大学院美術研究科 壁画研究室の助手2名、博士1名、院生3名の方々との共同での提案を行いました。


到着したその日に早速敷地を見学にいきました。


ポケットパークとして利用が検討されている3つの敷地です。


敷地1
写真右手が拡張予定の道路です。
敷地の背後に民家があり、温泉やぐらと呼ばれる鉄塔が残っているのが特徴です。







敷地2 
この地域のシンボルツリーとなっている大きなメタセコイヤが隣地に生えていますが、道路拡張に伴い伐採されるそうです。
白い囲いの向こう側には新しく老人ホームができる予定です。














敷地3
3つの敷地の中で最も小さい敷地です。
泉公園を見下ろす場所に位置しており、敷地調査中に隣地に住んでおられる住人の方からお話をうかがうことができました。









敷地を見た後はクレアーレに戻ってコンセプトや各自の提案を全員で話し合いました。









明日はまとめた提案を斉藤栄熱海市長を迎えて意見交換会にて発表します!

クロアチアワークショップ


諸事情により、ブログ投稿おくれました。これから毎日更新していきます。
今回は一日目と二日目を連続しておくります。
入国、スプリット入りをはたし、ついにワークショップ初日が始まりました。
一日目はダルコ・ラドビッチ先生につれられて、スプリットの街歩き。



ディオクレティアヌス帝の宮殿がそのまま人が住み、売買を行う都市になっ
たところで古きものが少しずつ更新されてできた歴史ある場所です。



メモ、写真。






初日の夜は屋上でパーティがありました。



二日目はダルコ先生の講義と事前に調査していたA3の発表約1時間
を終えたあと個人によるフィールドワーク約6時間を行いました。



おひる休憩。自分は写真を撮っているので写れず空席です。。。



壁。



都市のような、建築のような、外のような、内のような。。。



上からの風景と屋根。半ばジブリの世界。。。






この日は調査の後、個人で発表をおこない、考えの似ている人をあつめて
6つのグループに分けました。三日目はオフィスにてグループワークから
始まります。これからどんどん更新していくので楽しみにしてください。


友枝

2011年9月11日日曜日

祭り当日!〜膜照明編〜


約250mのアーケードの両側に照明をデザインして吊るしました。
今泉テントに音楽カフェと同じ工事現場の仮囲いに使われている膜の端材のメッシュの荒いものを提供してもらいました。


まず膜を三角形に切ります。



それを丸めます。



所々ほどけないようにホチキスで止めます。



照明を入れて完成!!
メッシュの重なりによる光の変化がきれいです。



これをアーケードに吊るして、竹灯籠と膜照明により幻想的な風景を演出しました。





田中

祭り当日!〜音楽カフェ編〜


新潟県立大学がカフェを開き、隈研究室はその内装を手がけました。
工事現場の仮囲いに使われている膜の端材を今泉テントに提供してもらい、それを10cm幅の帯に切り、2枚の帯を織りあわせます。






端部を持ち上げると立体的な形になります。



このユニットを音楽カフェの天井から吊るして空間を覆います(イメージパース)



高さは佐渡の地形をrhinocerous,grasshopperを用いて3Dデータ化して、各ポイントの高さを計算した後、マッピングしてユニットの管理を行いました。












全部で1400個のユニットを天井にタッカーで一つずつ取り付けていきます。
ちなみに天井から床までの高さのユニットを織るのに一つ25分、玄人で15分です...















照明を取り付けて、完成!!



祭り当日はバンドの方に演奏をしてもらい、カフェで作って売っているつくね、柿スムージーを片手に音楽と空間を楽しんでもらいました。






膜を織って頂いた皆様、本当にありがとうございました!!
日本海と加茂湖に囲まれた敷地を感じさせるゆらゆらと風になびく、幻想的な空間が創れました。


田中